[アウトレイジ公開直前]キッズリターン観た(ネタバレあり)

Jun 11, 2010

キッズリターンを、DVDで観ました。たぶん、観るのこれで5回目くらいです。この映画は、北野武監督作品の中で、唯一北野武が役者として出演していない、つまり監督業に徹した作品とも言えます。 金子賢と安藤政信演じる出来損ない高校生の青春映画です。第70回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第2位、ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第1位。

バイオレンス映画に定評のある北野映画ですが、青春映画も、すごく良いんです。数ある北野作品の中で、この「キッズリターン」と、「あの夏、いちばん静かな海。は、個人的にずば抜けて好きな青春映画です。若者の夢、希望がそんな簡単に叶うわけない、というリアルな描写が、本当にグッとくる。もちろん、久石譲のBGMも、それに深みを持たせるのに一役買っています。
この、「努力しても結局報われなかった」系ストーリーは、「アキレスと亀と同じ構成なんですが、「アキレスと亀」が主人公の半生を描いてるの対して、「キッズリターン」は、未熟な未成年時代だけの物語。挫折が青春時代の終わりに直でつながるというやるせなさ、切なさを感じずにはいられないラストは、何度観ても感動します。
そんなラストシーンの名台詞は、mixiコミュニティになるほどです。
「俺たち、もう終わっちゃったのかな?」 「バカ野郎!まだ始まっちゃいねぇよ!」

北野武の映画? ヤクザ映画でしょ? って思ってるそこのあなた!
そんなあなたには、「キッズリターン」を自信を持ってオススメします。

白坂翔
白坂翔

1984年生まれ。ボードゲームカフェJELLY JELLY CAFEオーナー、将棋カフェCOBINオーナー、マーダーミステリー専門店Rabbitholeプロデューサー、株式会社人狼の代表取締役。ポーカーとゴルフが好きです。MORE

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